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プリンセス駅伝から思うことー大腿骨ってそう簡単に折れるものか?

昨日、全日本実業団女子駅伝(通称クイーンズ駅伝)の予選会として、プリンセス駅伝が福岡県宗像市・福津市で開催された。

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優勝は劇的なアンカー勝負を制したパナソニック。昨年度のクイーンズ駅伝では25位という結果だったため、本年度の躍進を期待したい。

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そして、ネットニュースで優勝したパナソニックよりも話題になっているのが、アンカー区間で途中棄権を余儀なくされた京セラ。残念なことにアンカーの白井明衣選手がゴールまで残り1km地点で左大腿骨骨折により途中棄権(以下動画視聴要注意)。

 

私は外出していて、帰宅後YoutubeやTwitterにて故障の瞬間を見たのだが、私の目からすると左足接地時に左足大腿骨が折れてしまったように見える。同じランナーとして正直、見返したくない映像だ。何よりも白井選手の一日も早い怪我からの回復とメンタル面におけるケアを関係者各位には尽力いただきたいと願う。

 

本件に関して、ネットでは様々な意見が投げかけられている。大きく分けると以下の2つに分かれているようである。

1.なぜレース中に故障が発生してしまったのか?という問題。

2.審判団はなぜ迅速にチームを棄権とさせ、救護を行わなかったのか?という問題。

 

1.については、前述した通り、走行中に左大腿骨が折れたように見えるわけだが、長距離走という他競技より比較的外的衝撃および出力の弱いスポーツで、人体において最も大きい骨である大腿骨が折れるのは不自然に思える。その原因はレース中というよりその前段階にあったのではないかと考えるのが自然ではないか。他の長距離ランナーもそのような内容を仄めかすツイートをしている。

 

私の調べた限りでは、白井選手の骨折の原因について言及している情報源を見つけられなかったので、今後の医師とチーム関係者による原因究明を待ちたいと思う。

仮に故障の原因が過剰な体重管理等、選手の体調を悪化させるような自己管理もしくはコーチングが行われていたのであれば、是正が急務であると思う。聞くところによると、まだまだ女子長距離界には体重は軽い方が速く走れるというような考えが蔓延しているとも聞く。食べながら体重を絞ることができる選手もいるので、一概に体重管理を「悪」と決めつけてしまうのも極端だと私は思うが、体調を崩してまでそれを行うことは言語道断である。選手、指導者ともに様々な観点から正しい理解を持って競技に向き合う必要がある。具体的には多くのチームで血液検査を取り入れていると思うので、それに加えて骨密度検査等、選手のフィジカルを継続的に観測できるようなルールを作って義務化するのはどうだろうか。

 

次に2.についてである。多くの意見は審判団はなぜ選手を迅速に助けない?というものである。あるべき論では私も同意である。ただ、審判団の肩を持つわけではないが、実務的には故障の瞬間を見た審判員がいたとも限らず、即時棄権を宣告することは非常に困難なのではと思う。ただ、路上に突っ伏してしまうほどの怪我を負うことはどう考えても重傷であるので、例えば30秒その場で停止した場合や2足歩行ができなくなった場合は審判団が即時棄権を宣告することができる等の明確なガイドラインを設けるべきではないかと思った。

 

いずれにしても、繰り返しになるが、白井選手の回復と心のケアを関係者には徹底してもらいたいのと、今後より良い競技運営が行われるよう関係団体にはルールを含めた見直しをお願いしたいものであります。