One day at a time

毎日を、着実に

Workman High bounce overdrive

試しに購入。

巷で話題のWorkmanから発売されたHigh bounce overdrive(ハイバウンスオーバードライブ)を購入してみた。発売当初は全く興味がなかったのだが、先日のハイテクタウン駅伝でたまたま遭遇した高校時代に所属していた陸上部の2個上の部長(今でもまだ5000m15分台で走る)がカーボンシューズを履きこなすための練習用に適していると言っていたのがどこか気になっていて、2,900円という安さもあり、早速店舗に赴いて試しに購入してみた。普段、僕は大抵のランニングシューズにおいて26.5cmを履くのだが、このシューズは足幅が3Eの設計になっており、かなりゆとりのある設計になっているため、25.5cmでもまだ足先にゆとりを感じるぐらいだった。25.0cmでも履けるように感じたが、足先よりも先に甲の部分が窮屈になり、結局25.5cmを購入した。

外観チェック

まずは重量。226g。僕の実測で26.5cmのNike Vaporfly next%2が192g、Asics Metaspeed skyが186gだったので特別軽いというわけではない。

アッパーは初代Nike vaporfly next%のデザインに寄せてきている印象を受けた。ちなみにアウトソールが接着されている爪先部分は接着剤がはみ出しているものが売られていたりと品質はそこまで高くない印象。

伸縮性はなく、透ける素材でできている。

特筆すべきはこのロッカー構造。このシューズを履いて普通に立つだけで前のめりになってしまうような構造。Asics Metaspeed skyでもかなりの前のめり感を感じたが、それ以上だと思う。

ソールからカーボンが少し見える。

ミッドソールにはワークマン独自のBouncetechという素材が使われている。指でつまんだ時の弾力感はNike Vaporfly next%2とAsics Metaspeed skyのそれと大差はない。

アウトソールはこんな感じ。見た感じ耐久性は高くなさそう。

シュータンは薄い素材。

インソールは接着されていて取り外しは不可。

実際に履いて走ってみた

早速60'jog+流しを数本してみた。多くのラン系YouTuberがこの靴を履いてレビューをしていて、その多くが絶賛していたので期待して走り出したわけだが、正直期待が大きすぎた。とりわけ、この靴にはHigh bounceと商品名がついていることから推進力を期待していたわけだが、少なくとも僕の所有するVaporflyとMetaspeed skyほどの推進力は感じられなかった。クッション性も触った感じは前述した2つの靴と大差なかったが、履いてみると劣っていると感じた。ただ、固すぎるというわけでもなく、中庸な感じ。抽象的だが2,900円ならこのぐらいだよね、と納得できるレベル。

唯一流しでスピードを上げた時にjogで走った時よりも推進力を感じたので、レペティションやインターバル、閾値走で使用したらまた印象は異なったものになるのかもしれない。個人的には諸手を挙げてこの靴を絶賛するわけではないが、そもそも忘れてはならないのが、この靴は2,900円で市場に出回っているということだ。この安さに多くを求めるのも酷であるので、この投稿で書いた僕の感想もそう悪いものでもないのであろう。ランニングシューズとしての機能は最低限備えている印象はあるので、しばらくjogと流し程度で使用してみて、その他のカーボンシューズを履いた時の感触に変化があるのかを注視していきたい。

最後になるが、今回はカーボンシューズの練習用としてワークマンの靴を購入したわけだが、今回の経験を通して再認識したことは、そのランニングギアを使用することで気分が上がるか上がらないかということがランニングを楽しむ上で非常に重要な要素であるということだ。このワークマンの靴を履いて僕が真っ先に感じたのは、ユニクロでジーンズを買って履いた時の印象に酷似しているということだ。物としてはそこそこいいのだけど、ハイブランドのジーンズを履いた時とはテンションの上がり方が明らかに違う。僕は物欲というものを人並みには持っているが、そこまで強くないと自覚している。その僕でさえ、ワークマンやユニクロに対してそのような感情を抱く。だからこそブランドビジネスというものがこの世の中において成立するのだなと思った。ブランドとは商売を行っていく上で重要な資産だと思ったと同時に、NikeやAsicsといった錚々たるブランドを普段当たり前のように使っているが、長年の経営努力の結果としてのブランドなのだなと至極当たり前なことにも気付いた、そんな買い物だった。