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2022/02/12 内田治療院

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 東京近郊でマラソンに取り組まれているランナーであれば聞いたことがある方も多いかもしれない、かの有名な内田治療院を訪ねてみた。これまでのエントリーでも記載している通り、右ハムストリングの調子がここ数ヶ月芳しくなく、なかなかポイント練習をするところまで脚の状態が上向いて来ていない。4月に開催される長野マラソンが着々と近づいている中、そろそろ本格的な練習を積んでいきたいため、半ば縋る気持ちで内田治療院の門を叩いた。

 この治療院は某有名アスリートを多数診る鍼とマッサージを中心とした治療院で、治療効果は絶大で多くのランナーが足繁く通うことで有名だ。一方で鍼治療にはかなりの痛みを伴うことが多いとのことで、施術室からは治療を受ける患者の呻き声が聞こえるとか。僕自身、痛みには強い方ではないが、注射には過去の入院経験から恐れを感じないし、鍼治療にも高校生の頃から親しんでいたので、1月末日にランナー仲間の紹介で右ハムストリングに加え、疲れが溜まっていそうな臀部、腰、脹脛の治療を行ってもらった。

 施術を受けた感想としては故障の状況に改善が見られた。どうやら僕は某米国メーカーの厚底シューズにより、右ハムストリングに軽い肉離れを起こし、その故障箇所を放置したまま練習を積んでいってしまったため、故障箇所にしこり(硬結)が残り柔軟性が低下し、スピードを上げるとその部分の筋肉が収縮しづらくなっているがために攣るような感覚を覚えてしまうということだった。施術前はしこりのある箇所にピンポイントで違和感を感じていたのだが、施術後に少し日を開けて走ってみると、そのような違和感は消え、ハムストリング全体に筋肉痛を感じるような張りに変わっていった。100m程度の流しも少しづつできるようになり、回復を実感した。いい兆候である。

 一方、施術自体は通院前に聞いていたとおり「痛い」の一言に尽きる。施術はとてもシンプルなもので、痛みや疲れの原因となっている部分を鍼で刺激するというものであるのだが、これまで治療を受けてきた鍼治療の中でダントツの痛さと刺激の強さであった。特に故障箇所に鍼を打ち込まれた時は筋肉が反射的に拒絶反応を起こすような痛みを感じた。先生曰く、そのような反応が起これば起こるほどいいとのことで、痛いのではなく効いていると思ってくれ、とのアドバイスをいただいたが、とてもではないが、そのような発想の転換ができるような痛みではなかった。僕は60分7,000円の鍼治療のコースをお願いしたのだが、60分がこんなに長いものだとは思わなかった。まさに悶絶という表現が正しい。さらに、施術後は鍼の打ち返しで歩行が困難になり、帰路はかなりの時間を要した。

 前述した通り、右ハムストリングの状況に改善は見られたものの、こういった故障は1回の治療で完治することは多くないというのが僕の実感で、しばらくしてまた右ハムストリング全体に感じた筋肉痛は、施術前に感じていたしこり部分がある膝裏近くの違和感に近づいて行った。まさに「3歩進んで2歩下がる」状態。費用はかかるが、しばらく先生を信じて地道な治療を続けていこうと思う。

 長野マラソンまで2ヶ月強。焦る気持ちがないかと問われたとするならば、「ない」とは言い切れないが、他人と比較せず、今できることを愚直にやっていくだけである。寒い時期が続いていることと加齢の影響からか、右ハムストリングに限らず、ところどころ痛みを伴うことも多いのが実情であるが、一方で、故障や体が感じる違和感から体の仕組みを知るきっかけを得ているのも事実である。人間は失敗から学ぶ生き物だと僕は思っているので、この一連の経験に悲観するのではなく、未来に向けた学びの機会とポジティブに捉えて日々を過ごして行くだけである。