One day at a time

毎日を、着実に

2022/06/15 8kmペース走(3'41/km)

先週に引き続き8kmペース走を実施した。

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今週末また暑くなることからインターバル走にしようか迷ったが、LT(乳酸性作業閾値)を鍛えることが走力向上のベースになるということを自身の経験からもダニエル氏の教えからも実感しているので今回もLTのメニューを実施した。なお今回も着用シューズはAsics Metaspeed skyを選択した。

練習の目的

LTの向上がメイン。今回は気象条件が前回とほとんど一緒だったため、設定タイムを3'45/kmとした。ペース走後、流しを数本入れて速筋への刺激も入れた。

結果

1週間前の結果と比較してみたい。

今回

前回

気象条件はどちらも気温19℃、風は前回の4kmだけ2m/sの向かい風、今回は横風1m/sだった。今回も前回と同じく4km過ぎから呼吸が少しずつきつく感じてきたが、平均心拍数を見ると前回は5kmで173bpmに達していたが、今回はトレーニングを終えた8km地点でやっと173bpmに達した。一方でペースを比較すると今回のほうが平均で3”/km改善しているので、ペースが上がった中でも比較的余裕を持ってトレーニングをこなせたことが分かる。ここ1ヶ月間継続して練習が積めてきていることの成果が少しずつ出てきたのかもしれない。

今回

前回

あと、大きな違いではないのかもしれないが、心拍数の余裕度とペースが上がったことからか、歩幅、ピッチ、上下動比の数値は改善している。一方で左右の接地時間のバランスは今回の方が左右差があった。僕は左足が軸足のことから左足の接地時間が長い傾向にある。学生の頃はそれが原因の一端(と僕は思っている)で、ぬけぬけ病を発症し引退を余儀なくされた。左右差については今後も注視していきたい。

今後に向けて

LTを向上させるペース走やクルーズインターバルは継続して行っていくとして、あと何回かインターバル走を入れれば、5000mの自己ベストである16’59の更新はできそうに感じている。あわよくば16’40まで狙えそうだ。良くないことだが、短期視点でゴールとなるレースを設定していないなので、どのレースに出走するかを決めなければならない。7月の連休中に実施されるMKディスタンスに申し込むか考え中である。

2022/06/11 Fartlek@芝

今週末はVO2maxに刺激を入れるためインターバルを行いたかったのだが、用事ができてしまったので早朝に練習を行うことにした。早朝にインターバルを実施するのは心理的ハードルが高かったので、メニューをファルトレクに変更した。最近ファルトレクを実施する時は1分疾走+1分緩走を20本繰り返す組み合わせが多かったのだが、今回はなるべくVO2maxに刺激を入れたかったので、3分疾走、75秒緩走を8本と疾走区間を長めに設定した。また、ここのところ古傷の左足シンスプリントに痛みが出そうな兆候があるので、スピードを上げるトレーニングを積む時は河川敷の芝生で行うようにしているのだが、今回のファルトレクも同様に芝生で行った。

練習の狙い

芝生で行ったこともあり、LT(乳酸性作業閾値)への刺激をメインとしつつも、前述した通りVO2maxへの刺激も意識した。また、不整地である芝生を走ることで脚筋力と体幹の強化も狙いとした。

結果

着用したシューズはターサージール6(ターサージールはすでに廃盤となり、後継モデルはターサーエッジ。この靴もいつか試してみたい。期待は裏切らないはず。)

ファルトレク自体、感覚重視のトレーニングであり、タイムを追い求めるものではないのだけれど、今の走力からして疾走区間は3’35/kmを切るぐらいでは走りたい気持ちがあったが、早朝であったこととsurfaceが芝生であることによる反力の低さも相まって、疾走区間の多くは3’38〜40/kmに収まった。早朝ということもあり、体の動きは悪く、追い込み切れたかというと必ずしもそうとは言えなかった。ただ、疾走区間の心拍数は3本目から170bpm(最大心拍数92%)に達し、5本目以降は172〜173bpm(同93〜93.5%)となり、10kmレースペース=CVインターバル程度の負荷はかけることができた。

今後に向けて

今回は最大心拍数に対して95%以上(僕の場合だと175bpm以上)となるようなインターバルトレーニングを行うことはできなかったが、VO2maxに対して一定の負荷をかけられたこととトレーニングの継続性を意識して早朝にも関わらず負荷を高めたトレーニングを実施できたことは次に繋がると思う。次回はトラックを利用してインターバルトレーニングを実施したい。モチベーション維持のために直近で開催されそうなトラックレースにも申し込みをしたいと思う。

2022/06/08 8kmペース走 (3'44/km)

ここのところ継続して練習が積めてきているので、力試しも兼ねて8kmペース走を実施した。先日の3000m+1000mのレぺティションで3000mのタイムが10‘04だったので、そのタイムを参考に現状のVDOTを算出し、算出したVDOTをベースにタイムを設定した。

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なお、VDOTはスマートフォンのアプリ”VDOT calculator”を使用した。

VDOT Running Calculator

VDOT Running Calculator

  • The Run SMART Project, LLC
  • ヘルスケア/フィットネス
  • 無料

apps.apple.com

このアプリの使用方法は後日記事にしたいと思うが、3000m10‘04は27℃下で出したタイムであるため、VDOTを算出するためのベースとなる気温である15℃におけるタイムに補正する必要がある。さらに今回の8kmペース走を行った時の気温が19℃だったので、さらに補正をした。補正の詳細は省くが、計算すると19℃下での僕のVDOTは60.0となり、現状の力では3000mを9’49で走れると計算された。さらに、LTペースはその結果から3‘40/kmと計算された。LTペースはざっくり言うと乳酸に対する耐性が鍛えられるペースであり、練習においては大体20分間走り続けることができるペースと定義される。そのLTペースをさらに30分間走り切ることができるペースに換算すると、大体5秒/km落とす必要があり、3’45/kmという設定タイムが算出されたため、今回は8kmを3‘45ペースで実施することにした。

練習の目的

LTペースで20分間走ることになると、6km弱の距離を走る必要があるが、今回はあえてペースを落としてでも8kmにした。その理由は少しでも長くLTに刺激を入れたかったからである。今回は比較的涼しい気候でトレーニングをすることができたので、ここ数年行ったことがなかった8kmペース走に挑戦してみようと言う気にもなった。久しく実施していないメニューに取り組む時は緊張感が付きまとうのだ。

結果

河川敷を往復するコースで行ったため、4kmは2m/sの向かい風だった。それを差し引いても安定的にペースを刻むことができた。4km過ぎから本格的に呼吸が苦しくなってきたが、頑張れば我慢できるぐらいのペースで、まさしくLTを鍛えている実感が伴うメニューだった。平均心拍数も170bpmとLTを鍛えることのできる心拍数(最大心拍数の88~92%)の上限あたりだった。なお、今回はAsics Metaspeed skyを着用した。推進力はNike Vaporfly next%2に劣るが、接地時の安定感は優っていると感じるし、何よりアウトソールが消耗するスピードはNikeのそれとは比較できないぐらい遅く、耐久性がある。すでに150km以上Metaspeed skyで走行しているが、アウトソールの消耗具合は以下の写真の程度である。

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ランニングシューズの販売価格のインフレーションが進んで久しいが、耐久性があるというのは精神衛生上とても良いと個人的には感じている。

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今後に向けて

8kmペース走からこれまでのトレーニングが順調に積め、身になってきていることが実感できた。ただ、LT値はVO2maxと比較して長期的にトレーニングをすることで向上が見込めるため、継続してペース走やクルーズインターバルを実施していきたい。ここのところペース走といえば、6kmか8kmしか実施していないので、10kmや12kmといった距離をとったペース走も取り入れ、バリュエーションも増やしていきたい。

前に進む力――Keep Going「高校日本一」から「箱根駅伝優勝」への軌跡 両角速

少し前の話になるが、東海大学陸上部監督の両角速氏の本を読んだ。

この本は2019年に出版されており、その年は両角氏が率いる東海大学陸上部が初めて箱根駅伝を制した年である。ご存じの方も多いと思うが、両角氏は長野県の佐久長聖高校駅伝部の監督として部を率い、全国高校駅伝の常連校に育て上げ、大迫傑や佐藤悠基といった日本を代表するランナーを多数育て上げた。その後、東海大学陸上部長距離ブロックの監督となり、前述の通り、同校を箱根駅伝総合優勝に導いたまさに名伯楽である。この本では東海大学の監督に就任してから箱根駅伝総合優勝を果たすまでの苦労や指導に対する考え等が記されている。大学駅伝を観戦するのはもちろん好きではあるのだが、それでもこれまで知らなかったことや勉強になることも様々書かれていた。中でも特に印象に残っているのが、以下の記述だ。

「脚を痛めてしまうのは基本的にはトレーニングに耐えうる脚ができていないことに尽きる。最近の学生は故障の原因を日頃のマッサージを始めとしたケアが足りていないと考えがちだが、それは大きな間違いである。故障が多い選手に限って距離を踏んでいない。少し違和感があるとゆっくりと走ることさえしない。」

この考えはとても示唆に富んでいるのではないかと思う。というか、故障していた時の僕に向けられた言葉のようにも聞こえる。様々なトレーニング理論があるが、どの理論においてもベースとなるのはjogである。ランニングの能力をピラミッドに例えるならば、jogはまさに土台部分の形成を担うトレーニングだ。土台がしっかりしていないと、その上に積み上げられるより実践的な能力をより高く積み上げることはできないだろう。jogすらもできない故障の状況はもちろん対象外であろうが、jogという練習を改めて見直すいい機会をこの本から得た。

あと、スポーツは教育の一環である、という両角氏の考え方に僕も全く同感だ。昨年の東京夏季オリンピックや今年の北京冬季オリンピックでメダルを期待されたアスリートが目標に到達できなかった時、多くがこう口にするのをみなさんも耳にしたことがあると思う。

「みなさんの期待に応えられず申し訳ない。」

特に日本のお家芸と言われる競技においてよく聞かれるコメントだ。僕はこの言葉にいつも違和感を感じる。この言葉の背景にあるのは勝利至上主義だと思うが、果たしてスポーツは他者に勝つことが全てなのだろうか?仮に他者に勝つことが全てだとして、勝利することでその先に得られるものは何なのだろうか?スポーツの世界を飛び出してみても、所得格差がこれまで以上に広がる現代資本主義社会において、大切なものは何かという命題についてこの本は気づきを与えてくれる。

数日あればさらっと読めてしまうので是非。さぁ、帰ってjogしよう。

2022/06/04-05_日体大記録会

大迫傑が日体大記録会5000mに出走しネット界では騒がれているようだ。決して大きな大会ではなく、私も出ようと思えば出れるような記録会ではあるのだが、ネット記事にも取り上げられている。彼への期待や注目度を表している現れである。

news.yahoo.co.jp

大迫傑人気は大いに結構。これを機にますます陸上長距離界が盛り上がってくれればいいと思う。一方で大迫以外の選手にももっとスポットライトを当ててほしいのが僕の本音だ。ということで、今回の日体大記録会に出走した選手で個人的に気になる選手を何人か挙げてみたいと思う。

まず、真っ先に取り上げたいのが5000m19組に出走した青山学院大学3年の倉本玄太選手だ。僕は彼が世羅高校2年生に都大路7区を駆け抜けた時から注目している。

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その際は惜しくも先頭を走る倉敷高校に追いつくことができず準優勝だったのだが、個人的に彼のようなフォームが好きだ。選手層の厚い青山学院大学で1,2年生の間は3大駅伝への出走はなかったが、ここに来て着実に頭角を表してきていると思う。今回の日体大記録会が13:51.25、5月中旬に行われた絆記録会でも13:55.11と同学年のエース佐藤一世に次ぐ全体2位のタイムだった。今季の駅伝シーズンでは是非活躍してほしい選手の1人だ。

続いて、おなじみ田村和希選手だ。

故障の影響で4月の金栗記念10000mを29:48.64と本調子からは程遠い結果を残していたが、今回の5000mでは13:51.96と復調の兆しを見せている。2020年の日本選手権で表彰台を争った相澤晃と伊藤達彦はオレゴン世界選手権に照準を合わせているだけに、世界選手権は無理だとしても、田村和希の一刻も早い復活に期待している。

たまたま青学の選手を立て続けに紹介してしまった。長距離種目は他の競技に比べても継続が重要な種目であると認識している。その中で能力を出しきれず、また故障で苦しんでいながらも腐らず、自身の目標に向かってひたむきに努力を続ける姿は本当にリスペクトである。僕も見習わなければ。

2022/06/04 3000m+1000m

コロナ月間の5月を終え、6月を迎えた。当面出場するレースがないのだが、ラン仲間とタータントラックで3000m+1000mのレぺティションを実施した。

練習の目的

先日の記事で書いたハイテクタウン駅伝(4.23km)と月例赤羽マラソン(10km)で強度の高い練習を行ったのと、今回のレペまでの間にポイント練習を3回ほど(TペースとRペースのコンビネーション練、Fartlek×2)行っただけのため、VO2maxを高めるインターバル系の練習を全くしていない状況だった。

先日の記事↓

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したがって、今回は以下のことを目的にレペティションを走った。

  1. 現状走力の確認
  2. VO2maxに刺激を入れる

結果

3000m

1000m

気象条件は気温27℃、南風1m/s。3000mと1000m間のレストは10分。

気温が高かったことと前述した通りインターバル系のトレーニングを全く積んでいなかったため、3000mではちょうど中間点の1500mで打ち上がってしまったが、ラン仲間がそこから引っ張ってくれたおかげでなんとか最後まで大きくタイムを落とさずに走り切ることができた。最終的に最大心拍数は183bpmまで上がった。かなり辛かった。こんなに心拍数が上がったことは記憶にないのだが、ある日突然死しないか少し心配だ。1000mについても突っ込みすぎずイーブンペースを意識して走ったが、入りの200mで早くも乳酸が溜まってくるのを感じ、終始きつい走りとなった。

シューズはAsics Metaspeed skyを履いた。

Vaporflyの時はあまり感じなかったが、今回はコーナーでの不安定さを感じた。次回またVaporflyでトラックを走って比較してみたい。今季は陸協登録もしたので公認記録が残るトラックレースにも出走を考えているので、スパイクかソールの薄いレーシングシューズを目下捜索中である。

今後に向けて

昨年10月頭にも似たような条件(その時は気温30℃、微風)で全く同じメニューをこなし、10’03、3’03だったので、今回はその時とほとんど同じ走力だということが分かった。今後はjogをベースに、LTとVO2maxの強化をメインに愚直に鍛えていきたい。昨年は10月頭から2ヶ月強で5000m16分台まで持っていけたので、少なくとも今回も16分台では走れるところまでは持っていきたいと思っている。ただ、エントリー可能なレースがそう多くないのが残念なところではある。直近では7月のMKディスタンスあたりに出走しようかと考え中である。

Men Bowerman Mile -Prefontaine Classic 2022

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Prefontaine classic(プリフォンテーンクラシック)が開催されている。スティーブ・プリフォンテーンは交通事故で若くして亡くなったアメリカの伝説的なランナーで、彼の栄誉を称える意味も込めて大会名になったと聞く。すでにYoutubeに動画がいくつかあがっていて、一通りの中長距離種目のレースは観賞したのだが、 men's 1 mileは東京オリンピック1500mチャンピオンのヤコブ・インゲブリクトセンの圧勝で幕を閉じた。チェルイヨットに赤子の手をひねるかの如く差をつけた勝利を見て、しばらくは彼の時代が続くように思う。

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ちなみに我らが田中希美もwomen's 1500mに出場しているが、4:07.43で決勝最下位に終わっている。世界陸上に向けこれから調子を上げてきてもらいたいものだ。

 

追記

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ちなみにノア・ライルズも200mで優勝。彼固有のスタイルがあって好きなんですよね。